仮想通貨への投資スタイルは、個々に異なる。それぞれが自身に適したスタイルを見つけ出し、なるべく多くの利益を得る方法を模索しなければならない。
仮想通貨の長期投資手法の1つに、「Gachiho」がある。この記事では、「Gachiho」の意味や方法、留意点などを紹介しよう。
Gachihoとは
「Gachiho」とは
資産を手放さずに長期保有することだ。一度購入したら、即座に売却せずに長期的に保有する投資方法だ。将来の価値上昇を期待し、短期の値動きに振り回されず、じっくりと待つ。
仮想通貨のGachihoまとめ
を長期投資とすると、短期投資には以下のものがある。
短期投資の種類
- スイングトレード：数日で取引を完了する
- デイトレード：1日以内に取引を完了する
- スキャルピング：数秒から数分で取引を完了する
短期投資では、常にチャートを監視し、微細な値動きを見逃さないことが重要だ。しかしGachihoの場合は、短期的な価格変動に振り回されず、購入した仮想通貨の将来性に期待し、長期的な成長を待つ投資方法だ。
Gachihoと塩漬けの違い
「Gachiho」と似た意味を持つ言葉に、「塩漬け」がある。
「塩漬け」も長期保有を意味するが、売却できない状況になり、やむを得ず長期保有している状態だ。つまり、購入価格よりも大幅に価値が下がり、決済すれば大きな損失が生じる場合など、確定させずに保有している状態だ。
安く購入することはトレードの基本だが、底値かどうかを判断するのは難しい。底値と思って仮想通貨を購入しても、さらに価値が下がることもある。
前向きな長期投資を「塩漬け」とは呼ばない。資産が「塩漬け」状態にあるときは、その投資判断が失敗したことを意味する。
Gachihoのメリット
1. 日々の市場分析不要
Gachihoの場合、日々の相場の微細な動きは関係ない。仮想通貨は、相場の小さな変動を繰り返しながら成長すると予想されている。
2. 貸し仮想通貨の利用
仮想通貨取引所では、「貸し仮想通貨」や「レンディング」といったサービスを提供している。Gachihoしている間、これによって利益を生み出すことができる。
3. 気楽に取引
保有している仮想通貨の値動きは気になるが、チャートをチェックすることは多くの人にとって難しい。Gachihoを決めると、そのような煩わしさから解放される。
Gachihoのデメリット
1. ネガティブ1 利益の達成が時間を要する
「Gachiho」は長期的な保有を意味し、即座に成果をもたらすものではない。通貨の長期的な成長を期待し、それに伴って価格が上昇することを見込む。したがって、効率的に資金を循環させて利益を得ることはできない。
2. ネガティブ2 2018年以降は非現実的な手法になっている
2017年末の仮想通貨ブーム時には、資産が倍増するという話もあった。しかし、現在の仮想通貨市場は全体的に停滞している。
どの通貨も一定期間経過すれば価値が大幅に上昇する時代は終わった。数千もの仮想通貨が生まれたが、その中で10年、20年後に残存する通貨はどれだろうか？さらに、既存の主要通貨は値上がりの余地が少なくなっている。
投資対象となる仮想通貨は増えたが、成長する通貨を見極める必要がある。しかし、投資に値する通貨を見つけることは非常に困難だ。
3. ネガティブ3 ハイリスク・ローリターン
「Gachiho」の最も恐ろしい点は、価格が大きく下落し、「塩漬け」状態になることだ。また、予想以上に価値が上がらない場合、得られる利益が時間的に見合わないこともある。
全体的に価値が上昇する時代は終わり、投資対象となる通貨を見つけるのが難しい現在の状況では、「Gachiho」が高いリスクと低いリターンの投資手法になりつつある。
4. ネガティブ4 突発的事故の影響は避けられない
思いがけない出来事で仮想通貨が下落することはよくある。たとえば、仮想通貨取引所のハッキング事件などだ。そのため、仮想通貨は大きく変動し、あらゆる出来事で暴落する可能性がある。こうした突発的な出来事の影響を避けることはできないので、事実を受け入れるしかない。
Gachihoすべき暗号通貨
将来性が期待される仮想通貨
新たな仮想通貨がリリースされる際には、ICO（Initial Coin Offering）が行われます。通貨の目的や計画はホワイトペーパーに詳細に記載されていますが、その実現には保証はありません。2018年に行われたICOのうち、原本割れしていない通貨はわずか10%未満というデータもあります。
しかし、既にICOが終了し、他社との提携や実用化に向けたプロジェクトが進行中の通貨もあります。こうした通貨は社会的信頼も得ており、少なくとも短期間で消滅するリスクは低いと言えます。
ICO段階の通貨は成功すれば高いリターンが期待できますが、その可能性は極めて低いです。絶対の自信がない限り、実用化に向けた将来性がある通貨を選ぶことが重要です。
Gachihoしている仮想通貨の開発や実用化が進むと、その時に仮想通貨の価値も急上昇することが期待されます。
保有数が多いことでメリットを享受できる仮想通貨
ほとんどの仮想通貨は、マイニングによって生成されています。マイニングの仕組みは通貨によって異なりますが、「PoS（Proof of Steak）」方式を採用しているものがあります。
PoS方式は、マイニングを一部のマイナーに偏らせることを防ぎ、通貨の保有量に応じてマイニング報酬が支払われる仕組みです。
これらの方式を採用している仮想通貨をGachihoすると、マイニング報酬を得ることもできます。ただし、マイニング報酬を受け取るには、専用のウォレットの利用や設定が必要な場合もあります。
マイニング報酬が大きな金額になることはまれですが、Gachihoする通貨を選ぶ際にはマイニング方法を確認し、報酬を受け取ることを検討しましょう。
Gachihoする人が知っておくべきこと
いつまで仮想通貨をGachihoするつもりなのか？
「Gachiho」は仮想通貨を長期的に保有することですが、いつかは利益を確定させる必要があります。そのため、いつまでGachihoするかを事前に考え、ルールを定めることが重要です。
決めたルールは必ず守りましょう。そうでないと、ルールを定めた意味がなくなり、計画性のない取引になってしまいます。計画性のない取引では、一時的な利益を上げることができても、持続的な利益を上げることは難しいでしょう。
何をもってGachihoする仮想通貨を手放すか？
・〇〇年〇〇月まで
・△△円になるまで
ルールは期間や金額で設定しましょう。また、Gachihoしている通貨を複数に分け、それぞれにルールを適用すると、柔軟な取引が可能になります。
おすすめは原資を回収できるように一部を早めに利益確定させ、残りは全て利益になるようにするというルールです。原資が回収できれば最悪でも損失は発生しませんので、気楽にGachihoできます。
また、ルールを決める際は、「◇◇円まで下がったら売る」といった損切りのルールも決めておきましょう。短期的な値動きを気にする必要はありませんが、限度額を決めておき、最悪の状況にも備えましょう。
最初に決めたルールは必ず守りましょう！
Gachihoのルールを設定したら、それを守らなければなりません。Gachiho中にさまざまな情報が入ってきますが、それらに振り回されてルールを破ってしまうと、Gachihoの意味がありません。
既に原資が回収できている場合はルールを見直すこともできますが、そうでない場合は結局短期の売買で小さな損失を繰り返すことになります。
特に損切りのルールは厳守してください。トレーダーは利益を確定するよりも損失を最小限に抑えることの重要性を強調します。損失を最小限にするために欲が判断を遅らせ、結局のところ損失を大きくしてしまうことがあります。
仮想通貨のGachihoの注意点
仮想通貨をGachihoする際の注意点を2つ解説します。
Gachihoは現物で行う
最初の注意点は、Gachihoは現物で行うということです。なぜなら、現物以外は手数料がかかるからです。
仮想通貨FXで買いポジションまたは売りポジションを長期間保有すると、スワップ手数料が毎日徴収されます。たとえば、100万円のポジションで毎日0.04%のスワップ手数料がかかるとすると、1日あたり400円、1ヶ月で12,000円もの手数料がかかることになります。
また、長期保有することで価格変動リスクを負うことになり、ロスカットされやすくなります。ロスカットされた場合、利益を上げるどころか損失が確定してしまいます。
価格変動に一喜一憂しない
2番目の注意点は、価格変動に一喜一憂しないことです。仮想通貨は価格変動が激しいため、価格が下がると「売却すべきかもしれない」と弱気になることがあります。
しかし、そこで売却するとGachihoになりません。どんなに価格が下がっても、「価格は必ず上がる」と信じて、我慢してください。また、価格が上昇したときに「利益が出たから売却しよう」と考える人が多いですが、価格が下がったときと同様に、「価格はまだまだ上がる」と信じて売却しないようにしましょう。
仮想通貨のGachihoまとめ
「Gachiho」は、長期的な値上がりに期待して仮想通貨を選択し、短期的な価格変動に振り回されない投資方法です。チャートを絶えずチェックする必要はなく、忙しい人にも適しています。
ただし、すべての仮想通貨が何もしなくても価格が上がる時代は終わっています。投資する仮想通貨を見極め、最初に設定したルールをしっかり守ることが、Gachiho投資を行う上で重要です。
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